なるほどね。どうやら、ワイト島での演奏が評判となって、あっという間にツアーの話がまとまったらしい。

「ところで、マーク。」
記者たちからやっと解放されて、三人はホテル近くのパブで祝杯をあげていた。
そこでユウキが口を開いた。
「その見慣れないレスポールはお前の身体にくっついているように見えるんだけどさ・・。」
「げっ。ユウキ。お前こそその流暢なロンドン弁は!?」
「えへへ・・」
ユウキは日ごろは寡黙なベーシストだ。
それはあまり英語が得意じゃないからなのだが、なぜかエールを1~2杯飲んでほろ酔い状態になるとロンドンっ子になるのだ。
「いいんだ。そのうち離れるさ。」
「ふーん。」
ユウキはお尻にくっついているマークのギターをツンツンと突いてみた。
その時だ。

誰かか「シェゲナベェベナ~ッ!」と叫んだ。
「ツイスタンッ、シャウッ!」とみんなが続く。
こうなったらもう誰もがみんなエールジョッキを片手に叫んで踊るしかない。
まさに「ツイスト&シャウト」である。
と、いきなりマークはカウンターに上がり、シャンパンゴールドのレスポールをかき鳴らす。

TWIST AND SHOUT

Well shake it up baby now, twist and shout
Come on come on come on come on baby , now work it on out
Well work it on out , you know you look so good
You know you got me goin' now , just like you knew you would

Ahh Ahh Ahh Ahh Ahh
Well shake it up baby now, twist and shout
Come on come on come on come on baby , now work it on out
You know you twist it little girl , you know you twist so fine
Come on and twist a little closer now, and let me know that you're mine

Well shake it up baby now, twist and shout
ome on come on come on come on baby , now work it on out
ou know you twist it little girl , you know you twist so fine
Come on and twist a little closer now, and let me know that you're mine

Well shake it shake it shake it baby now
Well shake it shake it shake it baby now
Well shake it shake it shake it baby now

「イヤッホー!」
マークが足でエールサーバーのレバーを押すと店内はエールのシャワーだ。

「マーク!オマエは最高だ!」
ユウキは完全なロンドンっ子になってはしゃいでいた。

(つづく)



「マークの不思議な旅」は私が高校生の頃に構想していたものです。
・当時の考えをなるべくそのまま再現しようと思っています。
・アンデルセンの童話「赤い靴」をヒントにしています。
・また、ザ・フーの「トミー」に大きく影響されています。
「創作」ですから当然ノンフィクションですが、どこかで聞いたような固有名詞や出来事が出てくることがあります。でもそれは「シャレ」ですので突っ込みはご容赦ください。


前話まで
ロック・オペラ「マークの不思議な旅」その1~2
ロック・オペラ「マークの不思議な旅」その3
ロック・オペラ「マークの不思議な旅」その4
ロック・オペラ「マークの不思議な旅」その5
ロック・オペラ「マークの不思議な旅」その6

>LimeGreenさん
当時のアニメ製作スタッフの多くが戦争体験者でした。
もう二度と戦争はイヤだ、ダメだ・・という気持ちが強かったと思います

他にも拍手をありがとうございました

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